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ITストラテジスト取得の話③ 午後1対策(情報処理技術者試験)

今回は午後1対策です。

 

試験概要

  • 試験時間90分 12:30~14:00
  • 4問中2問選択
  • 長文読解後に設問に記述で回答

傾向・難易度

傾向

高度情報処理の午後1試験はすべて読解問題ですが、ITストラテジストは一味違います。
スペシャリスト系の試験(DB、NW、ES)はその分野の深い知識が必要とされます。ITストラテジスト以外の論文系試験(PM、AU、SA,SM)もその傾向がありますが、ITストラテジストは他の分野と比べると、そこまでIT系の深い知識は必要とされません。


その代わりとして企画力、提案力が必要な問題が出題されます。

企画力や提案力といっても、突飛な発想が必要な問題はもちろん出ません。
長文を読解すると色々なヒントが散らばっており、そのヒントをまとめると回答となる、といった問題が多く出題されます。


2021年実施時の出題です。以下4問から2問選択です。
戦略策定、事業計画に関するものなどITストラテジストらしい題材です。
・国際物量会社によるDX
・製造業のシステム戦略策定
・スーパーマーケットでIT活用した事業拡大

・AIを利用した気象予測システムの事業計画

 

難易度

全般的にITストラテジストの難易度は高いといわれています。
以下、2021年の統計を見てみると、午後1の合格率は午後2と比べて高いです。


ただ、この資料では午前2の合格率も注目すべきです。
午前2突破率が90%を超えています。午後2は準備すればしただけ得点ができる試験です。何が言いたいかというと、この試験を受ける人の9割方は午前2対策をしっかりやってきた、ということです。他の高度情報処理では午前2突破率が70%程度のものもあります。それだけITストラテジストの受験者はレベルが高いといえます。

先程の統計上は午後1は66%の受験者が突破していましたが、そういったレベルの高い午前2突破した受験者の中で上位66%に残る必要があり、統計の見た目ほど簡単には突破できません。


対策

ITの基礎知識が他の高度試験ほどは必要となりませんが、

  • ヒントを見逃さない読解力
  • 回答として指定された文字数にまとめる力

が必要ですので、営業職は有利かもしれません。IT系の試験というよりも、現代文の読解試験のような趣があります。

また、なかには長文中にあまりヒントが無いときもあります。そういったときには常識などをもとに回答する必要があります。

具体的な対策としては、

  • 過去問を時間をしっかり測って解く
  • 採点する&解けなかった部分を理解する
  • 回答パターンとして整理する

    といったものになります。
過去問を解く

過去問を解く際には、問題文にしっかり書き込みをしながら、読んでいきましょう。設問を先に読み、設問中にあるキーワードを意識して問題文を読むと効率的かと思います。
過去問は5年分(得問題としては10題)程度は行いましょう。

採点&解けなかった部分の理解

採点もしっかり時間をとっておこないましょう。
解けなかった問題はなぜ解けなかったか、を十分に理解しましょう。

問題文の読み込みが甘いときもあると思いますが、なかには必要な発想ができないため正解できなかった、というケースもあると思います。その場合は下に記載したように回答パターンの整理を行い、次回は必要な発想ができるようにしておきましょう。

 

回答パターンの整理を行う

回答の発想ができず正解できなかった、という場合に非常に有効な手段です。

この試験では多くの回答方針となるようなパターンがあります。以下のようなものです。これらは問題文でヒントが出てこないこともありますが、覚えておけばそのような問題でも正解を発想しやすくなります。

 

覚えておくべき回答パターン

 

無駄がある ⇨ 対策:自動化や重複作業をなくして無駄をなくす
 (本文の例)

  • 各部署でそれぞれが売上をFAXで送り、本部でまとめている
  • 経験値のみで売上を予測しているため、在庫があまることがある

手作業が多い ⇨対策:自動化して手作業を減らし、効率化する
  (本文の例)

  • それぞれの部署で手書きの送り状で発送するため時間がかかっている
  • 手作業で集計を行うため、間違えることがある

不得意分野で問題がある ⇨対策:得意分野で勝負する、アウトソースする

  (本文の例)

  • 〜はこの企業の不得意分野であり、業績が伸びていない
  • 〜事業部に多くの経費がかかっているが、実績を出せていない

 読解ではなく発想ができなかった場合は、上記のように抽象化=パターン化して覚えてしまいましょう。解けなかった問題のパターンはまとめておき、試験までには確実に覚えましょう。

回答パターンは結果的にはITストラテジストに必要な発想と言えます。ただの試験対策とは考えず、積極的に色々なパターンを覚えましょう。



 

ときには公式回答が納得できないときもあると思いますが、
そういった時にも参考書の解説を十分に理解すれば大丈夫です。

 

参考書

 

 

合格を目指す皆さん、一歩一歩頑張っていきましょう。

 

次回は午後2についてです。